VNPayとは? ベトナム版PayPayを分かりやすく解説

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VNPayは2007年に設立された企業で、QRコード決済やモバイルウォレットなどを提供しています。

利用者数は約6,000万人とされており、ベトナムでとても広く使われているサービスです。

今回の記事では、VNPayの成長の歴史、サービス内容、そして今後の展望について、分かりやすく解説していきます。

① VNPayの主なサービス

VNPayのサービスには、キャッシュレス決済、QRコード決済、eコマース向けの決済、電子ウォレットなどがあります。

ここではこれらのサービスを1つずつ詳しく解説していきます。

VNPay-QR(QRコード決済)

VNPayを象徴するサービスといえば、この「VNPay-QR」です。

利用者は電子ウォレットや銀行アプリを使って、店頭やネットショップのQRコードを読み取るだけで、数秒で決済が完了します。

現金やクレジットカードで支払いのたびに財布を出したりするのと比べると、かなり効率的な方法といえるでしょう。

VNPay-QRは30以上の銀行と連携しており、対応しているお店も数十万か所あるといわれています。

VNPay Payment Gateway(eコマース向けのオンライン決済)

VNPay Payment Gatewayは、eコマース向けの支払システムとして提供されています。

ベトナムでECサイトというと、TikiやShopeeなどが有名なので、それらと連携することが多いということになります。

また、最近では旅行やホテルの予約、ライブなどの電子チケットでも使われることが多いそうです。

VNPay-POS(端末を使う決済)

実店舗向けには、物理的な端末を使うVNPay-POSを提供しているケースも多いです。

ただし、POS端末の導入にはコストがかかるため、最近ではSoftPOSやPhonePOSといった、スマートフォン1台で決済の受け付けが完了できる仕組みも導入され始めているといわれています。

VNPay E-Wallet(電子ウォレット)

個人ユーザー向けには、電子ウォレットのVNPay E-Walletを提供しています。

アプリ上でチャージや送金、光熱費や水道代の支払い、ホテルの予約など、ほとんどの日常的な決済を行うことができるのが強みです。

② VNPayの創業から現在まで

VNPayは2007年に「Vietnam Payment Solution Joint Stock Company」として設立されました。

VNPayの創業初期の事業は、キャッシュレス決済でした。

当時のベトナムでは現金決済が主流だったため、キャッシュレス決済をメイン事業とするVNPayは、とても革新的な存在だったといえます。

そして、創業から順調に成長していき、2015年にはベトナム国立銀行(中央銀行)から正式に「決済仲介事業者サービス」として認められました。

その後、VNPayは銀行送金だけでなく、公共料金の支払い、携帯電話のチャージ、チケット購入、オンラインショッピングなど、さまざまなサービスを提供し始めました。

特に大きな転機となったのは、2017年ごろの「VNPay-QR」の導入だといわれています。

これにより、QRコードを読み取るだけで支払いができるようになり、飲食店やECサイトなども気軽に導入しやすくなりました。

そして2020年には、ベトナムで2社目となる「テクノロジー分野のユニコーン企業」として認められました。

(1社目は、メッセンジャーアプリZaloなどを提供するVNG Corporationです)

③ VNPayの現在とこれから

VNPayは現在、6,000万人以上の人々に利用されています。

ベトナムの人口が約1億人であることを考えると、かなり普及していることが分かります。

VNPayのこれからは、QR決済を中心としたキャッシュレス基盤をさらに広げ、ベトナムにおける生活インフラとしての役割を強めていくことが軸になると考えられます。

例えば、店舗や公共交通でのQR決済サービスだけでなく、請求書支払い、行政手続き、企業向けの決済管理などにも本格的に拡大していくと考えられています。

まとめ

VNPayはキャッシュレス決済事業から始まり、QRコード決済、eコマース向けの決済、電子ウォレットなどへと事業を大きく広げてきた会社です。

VNPayはベトナム人の日常生活に深く根付いており、今後もさらなる発展が期待できるでしょう。