ウズベク人は中央アジアで最も人口が多い民族であり、ウズベキスタン国内では全人口の80%以上を占めています。
「ウズベキスタン」は日本ではあまり馴染みがない国かもしれませんが、古代からシルクロードの中心地として栄えた歴史を持っており、中東とモンゴルの文化が合わさったようなとても独特で興味深い国だと思います。
今回の記事では、そんなウズベク人の文化や歴史を初めて知る人にも分かりやすく紹介していきます。
①ウズベク人の雰囲気

ウズベク人はモンゴロイドとコーカソイドの特徴が混ざったような外見の人が多いとされています。
これは古代からモンゴルなどの遊牧民族とイランなどの中東の人々がこの地で混血してきたことが理由です。
また、ウズベキスタンは高原に位置するため、紫外線が東南アジアと同じくらい強く、少し日焼けした健康的な肌をしている人が多いそうです。
② ウズベク人の文化と暮らし

ウズベク人が多く暮らすのは、タシケント・サマルカンドなどの都市です。
サマルカンドは、モスクなどの歴史的な建造物が有名で、世界遺産に興味がある方は聞いたことがあるかもしれません。
そんなサマルカンドは古代において重要なシルクロードの拠点で、中国と中東、ヨーロッパを繋ぐ役割を果たしていたとされています。
また、タシケントは現代的な都市で、旧ソ連時代に建てられた公共施設や広い道路がたくさんあります。
ただ、私が見た感じでは、高層ビルはあまりなく、自然が豊かな都市なので、東京やバンコクなどに比べると少し田舎な印象を受けました。

食文化では「プロフ」という炊き込みご飯がとても有名です。
日本で言うと五目ご飯に似ている料理のように私は感じました。
③ ウズベク人の言語

ウズベク人が話すのはウズベク語で、言語的にはトルコ語やカザフ語と同じ「テュルク語族」というグループに属しています。
そのため、ウズベク語はトルコ語やカザフ語と似ています。
例えば「私は今日仕事をします」という文章は、
ウズベク語Men bugun ishlayman.
カザフ語Men bugün jumys isteímin.
トルコ語Ben bugün çalışacağım.
のようにそれぞれ表現されます。
「bugun」の部分が似ており、特にウズベク語とカザフ語では、カザフ語のjumysを除けば、ほとんど同じと言えます。
つまり、ウズベク語を学ぶということは、3,500万人ほどのウズベク人と話すことができるようになるだけでなく、中央アジアの人々、さらにはトルコ人ともコミュニケーションをしやすくなるということです。
現在はウズベク語はラテン文字を使って表記されますが、歴史的にはアラビア文字やロシアのキリル文字なども使われてきました。

また、ウズベク人は30年ほど前までソ連の一部だったため、ロシア語を話すことのできる人も多いです。
しかし、40代以上の世代にはロシア語が基本通じますが、若者にはあまり通じないと言われています。
ウズベキスタンの若者は20%ほどしかロシア語を理解できないというデータもあります。
私は、2022年以降ビジネスであまり使いにくくなったロシア語を学ぶより、トルコ・アゼルバイジャン・中央アジアなどで通じるトルコ語やウズベク語を学ぶ方が良いのかもしれないと思っています。
④ ウズベク人のルーツと歴史

ウズベク人のルーツは、モンゴルなど北の方に住んでいた遊牧民のテュルク系の部族と南の方に住んでいたイラン系の農民が混ざり合って形成されてきたと考えられています。
中世にはモンゴルのチンギス・ハンの子孫であるティムールが中央アジアの大帝国を築き上げ、サマルカンドを世界でも有数の学問・文化の中心地へと発展させました。
(ちなみに、こうして見るとモンゴルの影響力がとても強かったことが分かります。インドでもモンゴル帝国という名前が由来のムガル帝国が作られ、ロシアも200年ほどタタールのくびきと呼ばれるモンゴル系に支配された時代がありました。)
その後、19世紀ごろにウズベキスタンの地域はロシア帝国の支配下に入り、20世紀にはソビエト連邦の共和国の1つになります。

この時期にロシア語の影響が強まりました。しかし、1991年にソ連が崩壊し、ウズベキスタンは独立した国家となりました。
独立後は伝統的なイスラム文化の復興やサマルカンドなどの観光開発が進み、「中央アジアで最も人口の多い国」として大きく発展しています。
⑤ ウズベク人の社会と経済

ウズベク人が暮らすウズベキスタンは、中央アジアの中でも特に人口が多く(約3,600万人)、労働力が豊富な国として世界から注目されています。
まだ日本では、ウズベク人はあまり見慣れない存在かもしれません。
しかし、隣国の韓国では大規模なウズベク人コミュニティーがあり、10万人が住んでいるといわれています。
(ちなみに、韓国人もたくさんウズベキスタンに住んでおり、韓国系も含めると17万人ほどとされています。私はこの事実に少し驚きました。)
日本にもこれからたくさんウズベク人が来る可能性もあり、今後徐々に身近な国になるかもしれません。
また、ウズベキスタンの経済成長率は6〜7%台と高水準で、近年はIT、観光、繊維産業などが急速に発展しています。
まとめ

ウズベク人は中央アジアを代表する民族で、遊牧文化・イスラム文化・ソ連時代などの多くの歴史が重なって作られた独自の文化を持っています。
日本人の間では、まだタイやベトナムなど東南アジアの国々に比べると、ウズベキスタンはマイナーな存在かもしれませんが、経済的に高成長を遂げており、観光地もたくさんあるので、ウズベキスタンに注目する価値は十分あると思います。
