ウクライナは人口約3,600万人(戦争前は約4,100万人)ほどの東ヨーロッパの大国です。
小麦やトウモロコシの生産がとても多く、農業が盛んな国として知られています。
近年はロシアとの戦争によって世界中から注目されていますが、まだまだキーウ以外のウクライナの主要都市については広く知られていないと思います。
今回の記事では、世界的に名前が知られているウクライナの4つの都市— 首都キーウ、黒海の港町オデッサ、大学都市ハルキウ、戦争の象徴マリウポリ —について紹介していきたいと思います。
➀ キーウ(Kyiv) — ウクライナの首都で、最も歴史ある都市

首都キーウはウクライナ最大の都市で、人口は約300万人ほどです。
人口300万人というと、大阪市や名古屋市と同じくらいの規模感です。
キーウの歴史はとても古く、9世紀ごろにはすでに「キーウ・ルーシ」と呼ばれる国の中心都市として発展していました。
この国はウクライナだけでなく、ロシアやベラルーシのルーツともされていて、ロシアがウクライナにこだわる理由の1つにもなっています。
キーウは日本で言うと京都のような都市であり、ただの東ヨーロッパの新興国の首都ではなく、スラヴ文明の中心地の1つだと感じます。
キーウには、ウクライナ系が約80〜85%を占めているため、戦争前はロシア語も話されていましたが、最近ではウクライナ語が日常的に使われています。
産業面では、キーウはIT産業がとても強いことで知られています。
Grammarlyという外国語の添削でとても有名なIT企業は、実はキーウ発祥です。

私もこのアプリは元々知っていたので、キーウに本社があるということに驚きました。
キーウの特に有名な観光地は「ペチェルスカ大修道院(Kyiv Pechersk Lavra)」で、金色のドームと白色の建物が特徴で、世界遺産にも登録されています。
現在のキーウは戦争の影響を受けているものの、多くの人々が街を守り続けています。
② オデッサ(Odessa) — 貿易が盛んに行われているリゾート都市

オデッサは人口約100万人ほどで、黒海に面した港町として発展してきた都市です。
ロシア帝国に支配されていた時代には、国際的な貿易の重要な場所として栄えており、ヨーロッパや中東などのさまざまな国の文化が混ざり合う独特の雰囲気があります。
しかし一方で、「オデッサ・マフィア」と呼ばれる組織の存在でも知られており、港町ならではの歴史的な背景から、密輸が盛んに行われているとも言われています。
また、オデッサはリゾート地としても知られていて、特にアルカディア・ビーチ(Arcadia Beach)はとても有名です。
③ ハルキウ(Kharkiv) — 大学が多い学問の街で、ウクライナ第2の都市

ハルキウは人口150万人ほどで、ウクライナ第2の都市です。
民族構成は、ウクライナ系が65〜70%、ロシア系が25〜30%ほどで、もともとはロシア語がウクライナ語よりも多く使われていましたが、最近はウクライナ語優位に変わりつつあります。
そして、ハルキウは大学がとても多く、学生都市としても知られています。
特に「ハルキウ国立カラジン大学」は名門として有名です。
また、ハルキウは歴史的には工業都市として発展していて、ソ連時代には兵器工場や重工業の中心地として重要な役割を担っていました。
そして、東部に位置していることもあり、2022年以降の戦争で大きな被害を受け、世界中のニュースで報道されるようになった都市でもあります。

私は、ハルキウのような学生が集まる街が戦場になってしまったという事実を知ったとき、とても悲しくなりました。
一日でも早く戦争が終わり、再び学生たちが普通に生活できる平和な街に戻ってほしいと強く願っています。
④ マリウポリ(Mariupol) — 戦争で世界的に注目を集めた都市

マリウポリは人口約40万人で、クリミア半島にもとても近い都市です。
最近よくニュースになるドンバスという地域に属しています。
そして、鉄鋼業や港での貿易の中心地として発展してきた歴史を持っています。
特に戦争前までは、「アゾフスタリ製鉄所(Azovstal Plant)」が有名で、ウクライナ経済を象徴する場所の1つでもありました。
しかし、2022年のロシアとの戦争で街全体が激しい攻撃を受け、世界中のニュースで大きく取り上げられるようになりました。
今ではマリウポリは「戦争の象徴の都市」として知られており、ウクライナの再建と平和を象徴する存在にもなっています。
まとめ

ウクライナの主要都市には、首都キーウ、港町オデッサ、学生の町ハルキウ、戦争の象徴マリウポリなどがあり、それぞれ異なる文化や歴史を持っています。
ウクライナは、ロシアやベラルーシなどスラヴ世界のルーツともされている、非常に歴史のある国です。
そのため、ウクライナの主要都市について知ることは、ロシアやベラルーシなどスラヴ世界全体を理解することにも役立つと思います。
