トルクメン語の特徴|閉鎖的な国家の中で守られてきた言語

世界の言語

トルクメン語は、主に中央アジアのトルクメニスタン で使われている言語です。

トルクメニスタンは旧ソ連の国ですが、ロシア語を話す人は約12%しかいないそうです。

これは今でもロシア語がとても通じるカザフスタンやキルギスなどとは対照的といえます。

そのため、トルクメニスタンを理解するには、ロシア語ではなくトルクメン語が必須といえるでしょう。

現在は、トルクメニスタンは半ば鎖国しているような国であり、外国人が気軽に行くことができませんが、今後もし徐々に開放されていけばトルクメン語が役に立つ場面が出てくる可能性も十分にあると思います。

この記事では、トルクメン語の 文字・単語・文法・発音の特徴 と、学ぶメリットについて分かりやすく解説していきます。

① トルクメン語の文字 ― 中央アジアでは珍しくラテン文字を使う―

トルクメニスタンのような旧ソ連の国というと、ロシア語と同じキリル文字を使っているイメージが強いかもしれません。

しかし、現在のトルクメン語はラテン文字を使って表記されます。

これは、ソ連崩壊後に行われた言語改革によるもので、1990年代以降、キリル文字からラテン文字へと移行しました。

そのため、トルクメン語の見た目は英語に近いラテン文字であり、日本人にとって難易度は低めだと思います。

② トルクメン語の単語 ― トルコ語と非常に似ている ―

トルクメン語は、テュルク語族の中でもオグズ語派と呼ばれるグループに属しています。

オグズ語派には、トルコ語やアゼルバイジャン語などが含まれています。

そのため、トルクメン語の単語は他の中央アジアの言語よりもトルコ語と非常によく似ており、ある程度お互いに意味を推測しながらコミュニケーションすることも可能だと言われています。

例えば、「手」という単語は次のようになります。

トルクメン語:el

トルコ語:el

このように、トルクメン語を学ぶことで、トルコ語の理解にもつながるのが大きな特徴です。

③ トルクメン語の文法 ― SOVで日本語に近い ―

トルクメン語の基本的な語順は、日本語と同じでSOV(主語 → 目的語 → 動詞) です。

例えば「私は音楽を聴く」という文は、

Men sazy diňleýärin

私 / 音楽を / 聴く

という語順になります。

そのため、日本語話者にとっては、語順の感覚が非常につかみやすい言語だと言えるでしょう。

また日本語では、「を・に・へ」などの 助詞 を使って、単語同士の関係を表しますが、トルクメン語では助詞を使わず、代わりに名詞の語尾を変えるそうです。

例えば「本」という単語は、

kitap(本)

kitaby(本を)

と、語尾が変えることで 「本を」に意味を変化させることができます。

そして、トルクメン語には英語のように”play → played”に変化するような活用形がありますが、不規則変化が少なくパターン化しやすいのが特徴です。

④ トルクメン語の発音 ― 日本人にかなり発音しやすい ―

トルクメン語には、次の8つの母音があります。

a / e / i / o / u / ä / ö / ü

日本語にない音が3つあります。それらは次のような意味を持っています。

ö:口を小さく丸くして「エ」

ü:口を小さく丸くして「イ」

ä:「ア」と「エ」の中間

最初は母音の数が多く難しく感じるかもしれませんが、慣れてくればスムーズに発音できると思います。

また、トルクメン語では、母音がブレると別の単語に聞こえることがあるので、はっきりと発音することが大切です。

そして、トルクメン語は語尾が文法情報を表すため、英語のように語尾を弱くしないことが重要です。

⑤ トルクメン語を学ぶメリット ― トルコ語圏と中央アジアを理解できる ―

トルクメン語を学ぶ大きなメリットの1つは、トルクメニスタンで通じるだけでなく、トルコやアゼルバイジャンでもかなり通じることです。

そのため、トルクメン語を学ぶことで、トルコ・アゼルバイジャン・トルクメニスタンという約1億人の人々とコミュニケーションをとることが可能になると思います。

また、トルクメン語を学ぶ外国人はほとんどいないので、希少性が高い言語でもあります。

そのため、言語好きの方や、他の人と被らない言語を学びたい方にとって、トルクメン語は魅力的な選択肢になると思います。

まとめ

トルクメン語は、ラテン文字が使われていて、文法の語順は日本語と同じなので、比較的学びやすいと思います。

単語はトルコ語ととてもよく似ており、日本人にはあまりなじみがないかもしれません。

しかし、繰り返し練習して覚えていけば、着実に上達することができるでしょう。

中央アジアとトルコ語圏の文化や歴史を深く知りたい方にとって、トルクメン語はとても学ぶ価値の高い言語といえると思います。