テルグ語の特徴|映画産業トリウッドで使われるインドの言語

世界の言語

テルグ語は、主にインド南部のアーンドラ・プラデーシュ州とテランガーナ州を中心に話されている言語です。

話者数は約8,000万人以上とされ、インド国内でもヒンディー語に次ぐ規模を持つ言語の1つに数えられます。

そして、テルグ語は南インドの言語であるので、北インドのヒンディー語などとは大きく異なっています。

この記事では、テルグ語の 文字・単語・文法・発音の特徴と学ぶメリットを、初心者向けに分かりやすく解説していきます。

① テルグ語の文字 ― 曲線が多く「インドで一番美しい」とも言われる文字 ―

テルグ語は、テルグ文字と呼ばれる独自の文字体系を使っています。

テルグ文字の最大の特徴は、曲線が非常に多く、丸い形をしていることです。

私はテルグ語の文字はタイ語やカンボジアのクメール語にも似ていると感じました。

そして、この美しさから、テルグ語は「インドで最も美しい文字」といわれることもあります。

この形は、かつてヤシの葉に文字を書いていた影響だと考えられていて、直線よりも曲線の方が書きやすかったため、このような文字に発展したのです。

② テルグ語の単語 ― 同じ南インドのカンナダ語と似ている ―

テルグ語の単語は、インドの中でも特にカンナダ語とよばれる言語と語彙が似ています。

例えば「水」という単語は、

テルグ語:నీరు (Niru)

カンナダ語:ನೀರು (Niru)

となり、両方とも同じことがわかります。

そのため、テルグ語 (約8,000万人の話者)を覚えれば、カンナダ語 (約5,000万人の話者)もある程度使いこなすことができます。

ちなみに、テルグ語ともう一つ南インドの言語で有名なタミル語は分岐したのが古いこともあり、あまり似ていないそうです。

③ テルグ語の文法 ― 語順は日本語と同じSOV ―

テルグ語の基本語順は、SOV(主語 → 目的語 → 動詞) です。

そのため、日本語と同じ語順で、日本人学習者にとってはとても理解しやすい特徴といえます。

例えば「私はジムに行く」は、

నేను జిమ్‌కి వెళ్తాను(Nenu jimki veltanu)

私 → リンゴ → 食べる

という順番になります。

また、テルグ語では日本語でいう 「を」 「に」などを、名詞の語尾を変化させることで表します。

例えば、

ఇల్లు(illu):家

ఇంట్లో(iṇṭlō):家で

というように、場所を表す語尾 -లో(-lō) を付けて意味を表しています。

この仕組みは、日本語の文法感覚とかなり近く、語順面では学びやすい言語だといえるでしょう。

④ テルグ語の発音 ― 母音・子音合わせて52つある ―

テルグ語の母音は16種類あり、短母音や長母音、二重母音 などが含まれます。

そのため、発音の長さが変わるだけで、単語の意味が変わることもあります。

例えば、

అడ(ada/短い a):叩く・打つ

ఆడ(āda/長い ā):遊ぶ

というように “a”の部分の発音が長くことで、違う意味になることがあります。

また、テルグ語には子音が36種類もあり、日本語にはない発音もたくさんあります。

例えば、

ట(ṭ):舌を奥に巻いて発音する「タ」

ధ(dha):息の強くして発音する 「ダ」

などです。

最初は発音の数がとても多いため、難しく感じるかもしれませんが、しっかり練習して数をこなせば慣れてくると思います。

⑤ テルグ語を学ぶメリット ― 南インドの映画とITに触れられる ―

テルグ語を学ぶ最大のメリットの一つは、インド有数の映画産業であるトリウッドや、急成長を続けるインドのIT産業に触れられる点にあると思います。

トリウッドとよばれるテルグ語映画はインドでとても人気があり、近年の映画制作本数はボリウッド(ムンバイを中心とするインドの映画産業) を超えたともいわれています。

特にトリウッド映画で有名なのは、Naatu Naatuという歌とともに大ヒットしたアクション映画 「RRR」 です。

また、テルグ語圏はハイデラバードを中心としてIT産業がとても盛んで、マイクロソフトやGoogle、Amazonなどの拠点があります。

まとめると、テルグ語を学ぶことで、南アジアの映画やITについて知ることができるでしょう。

まとめ

テルグ語には、曲線や丸みのある独自の文字、日本語と同じ語順、そして発音の種類が豊富といった特徴があります。

文字や発音はやや難易度が高めですが、文法は日本人にとって理解しやすく、学びがいのある言語だと思います。

南インドの映画やITに興味がある方は、テルグ語は良い選択肢の1つになるかもしれません。