ルーマニアは人口約1,900万人の東ヨーロッパの国で、バルカン半島の中では最大の人口を持っています。
ルーマニア語はバルカン半島では珍しく、ラテン語にルーツを持っていて、イタリア語やスペイン語ととても近いことで有名です。
そのため、バルカン半島の中で唯一ラテン文化を持つ国ともいえます。
これには、昔ルーマニアが古代ローマの領土だったことがあり、その頃にローマ人が住みつき、ラテン語が公用語として広まったことが理由とされています。
また、ルーマニアはEU加盟国でもあり、経済成長率は2024年で約3%と、ヨーロッパの中では比較的高めで、活気がとてもある国です。
今回の記事では、ルーマニアを代表する4つの主要都市 — 首都ブカレスト、学生都市クルジュ=ナポカ、「ドラキュラ城」で有名なブラショフ、革命の地ティミショアラなど — を紹介していきたいと思います。
➀ ブカレスト(Bucharest) — 「バルカンの小パリ」とも呼ばれた首都

ブカレストは人口約170万人で、ルーマニア最大の都市です。
19世紀〜20世紀初めには、多くの知識人がフランスに行き、フランスの文化や建築を取り入れたことから、「バルカンの小パリ」と呼ばれていたそうです。
私も写真で見ると、ブカレストの建築はパリの建築と色使いなどがとても似ていると感じました。
特に観光地で有名なのは「国民の館(Palace of Parliament)」です。

ワシントンD.C.のペンタゴンに次いで、世界で2番目に大きい行政建物として知られているといわれています。
ブカレストの宗教は、キリスト教の東方正教会が多数派を占めています。
東方正教会は、ロシアやセルビア、ギリシャなどにも多い宗派で、丸いドームの教会が特徴的です。
また、ブカレストにはたくさんのロマと呼ばれる人々が暮らしているといわれています。

ロマは、もともと北インドに住んでいた人々で、10世紀ごろにヨーロッパに移動をし始めた人々です。
ロマの人々は、差別や偏見の影響で、教育や就職の機会が少なく、貧困や社会的な孤立といった課題を抱えているともいわれています。
② クルジュ=ナポカ(Cluj-Napoca) — ハンガリー系も多く住む学生都市

クルジュ=ナポカは人口約32万人ほどで、ルーマニア第2の都市であり、学生がとても多いといわれています。
特に「バベシュ=ボヨイ大学(Babeș-Bolyai University)」は、ルーマニア最大級の名門大学として知られています。
また、クルジュ=ナポカの民族構成は、ハンガリーにも近いことから、ハンガリー系の住民が約15〜20%ほど住んでいます。
これには、この地域が長い間ハンガリー王国に支配されていたことが関係しています。
そのため、街の中ではルーマニア語とハンガリー語の2言語表記もあり、他文化の共生が進んでいます。
私は、ハンガリーの外にもハンガリーの文化圏が広がっていることに意外に感じました。
③ ブラショフ(Brașov) — 「ドラキュラ城」で有名な観光都市

ブラショフは人口約25万人ほどの小さめの都市で、カルパチア山脈のふもとに位置しています。
そのため、とても自然豊かな街並みが魅力的です。
また、ブラショフは観光都市としてとても有名で、「ドラキュラ城」として世界中に知られている「ブラン城(Bran Castle)」は、もっとも人気のある名所の一つです。

小説『ドラキュラ』のモデルになったことが、名前の由来とされています。
また、ブラショフは山のふもとにあるため、ハイキングやスキー目的で訪れる旅行者も多いといわれています。
④ ティミショアラ(Timișoara) — ルーマニア革命の地

ティミショアラは人口約32万人ほどの都市で、ルーマニアの西部に位置しています。
ティミショアラは、1989年の共産主義政権が崩壊した「ルーマニア革命」の始まりの地としても有名で、民主化の象徴として、ルーマニアの歴史において大きな意味を持っているといわれています。
ポーランドで例えるなら、共産主義政権が崩壊した「連帯運動」が生まれたグダンスクのような存在だといえるでしょう。
そして、街の中心には「勝利広場(Victory Square)」があり、ルーマニア革命で最初の大きなデモが行われた場所として知られています。
「勝利」には、共産主義政権から自由を勝ち取ったという意味があるとされています。
私は、ルーマニアというと、まだロシアの影響が強く、共産主義を肯定しているイメージを持っていたので、少し意外に感じられました。
まとめ

ルーマニアの主要都市には、首都ブカレスト、学生都市クルジュ=ナポカ、「ドラキュラ城」で有名なブラショフ、革命の地ティミショアラなどがあり、地域ごとにまったく違う魅力を持っています。
私は、ラテン系の文化とバルカン半島の文化が混ざり合うルーマニアの街並みを見て、「いつか実際に歩いてみたい」と感じました。
