クメール族とは?アンコール・ワットを築いたカンボジア最大の民族

世界の人々

クメール族はカンボジアの人口の約9割を占める民族であり、約1,600万人ほどがカンボジアに住んでいます。

カンボジアと聞いて、多くの人がまず思い浮かべるのは、世界遺産のアンコール・ワットではないでしょうか。

このアンコール・ワットが作られた当時、カンボジアは東南アジア有数の大国であり、ベトナム南部やタイ中部までも支配していました。

そのため、今でもベトナムやタイにはクメール族の子孫とされる人々がそれぞれ約100万人以上暮らしているそうです。

ですので、クメール族を理解することは、カンボジアについて知るだけでなく、ベトナムやタイなどの周辺国の文化や成り立ちを理解することにもつながります。

今回のブログでは、そんなクメール族に関する文化・歴史・社会などについて、分かりやすく紹介していきます。

① クメール族の雰囲気

クメール族は肌の色がやや日焼けした健康的な色で、穏やかで優しい印象を持つ人が多いとされています。

私がクメール族の写真を見た印象では、外見はホーチミンなどベトナム南部の人々よりもさらに東南アジア的な雰囲気を持っている人が多いと感じました。

② クメール族の文化と暮らし

クメール族は古代ではアンコール・ワットのあるシェムリアップ、現代では首都のプノンペンを中心地として生活してきました。

私はプノンペンの雰囲気は隣国タイの首都バンコクと似ていると感じています。

次にカンボジア料理について紹介しますが、意外とカンボジア料理は日本人には知られていないと思います。

例えば、カンボジア料理には魚のココナッツ蒸しカレー「アモック」などがあります。

私はどこかタイのグリーンカレーのような雰囲気もあると感じます。

そして、カンボジアは「托鉢(たくはつ)」と呼ばれる、世界でも珍しい文化を持っています。

早朝になると、町の通りを僧侶たちが静かに歩いていきます。

そして、地元の人々は朝早くから玄関先で僧侶を待ち、ご飯や果物などを差し出します。

これは「徳を積む」という仏教の考え方に基づいた行いです。日本ではあまり見られない、こうした“ボランティアのような善意の行い”が日常の中に根づいているのは、とても興味深いです。

私は、このような文化は、まだ発展しきっていない国のほうが残っていると思います。

そして、そうした素朴な文化が今も残っていることが、カンボジアのような新興国の1つの大きな魅力だと思います。

③ クメール族の言語

クメール族の言葉はクメール語と呼ばれ、インドの古い言葉の影響を強く受けた独自の言語です。

ラオスとカンボジアは文化が似ている国だと思われがちですが、実は言葉や文化の面ではそれぞれ違いがあり、ラオスはタイに、カンボジアはベトナムに近いです。

私もこのことを知ったとき、「なるほど」と興味深く感じました。

クメール語の文字は独自の文字を用いており、外国人が覚えるにはわりと時間がかかると思います。

私もクメール文字を覚えようとしたときがありましたが、挫折してしまいました。

④ クメール族のルーツと歴史

クメール族の起源は今からおよそ3,000〜4,000年前にさかのぼると考えられています。

そして、先ほど触れたように、9世紀にはクメール族はアンコール王朝と呼ばれる強大な王国を築き、アンコール・ワットをはじめとする今も人々を驚かせる遺跡を築き上げました。

そんなアンコール・ワットは観光地としても有名ですが、今では「水と共に生きた文明の象徴」としても高く評価されています。

アンコール・ワットは幅190mほどの堀に囲まれた「水に浮かぶお寺」として作られており、これは古代の建築においては非常に珍しいと思います。

この水の堀は敵から守るためだけでなく、バライと呼ばれる巨大なダムとも繋がり、そこから農業や生活に使われる水を運んでいたと考えられています。

このようにクメール人は古代から水を巧みに利用する高い技術を持っていたことがわかります。

私はこれは山に囲まれている地形を活かして文明を築いていった隣国のラオス人とは対照的だと感じます。

その後、15世紀以降は徐々に衰退していき、19世紀にはフランスの植民地となります。

1953年には独立を果たし、カンボジア王国が建国されました。

そして、1970年代にはポル・ポトが「農民中心の社会」を掲げて都市の人々を農村へ移し、知識人を迫害した結果、国民の約4分の1が命を落とすという20世紀の大悲劇となりました。

近年では、カンボジアはその過去から立ち直り、高い経済成長率を誇る国として発展を続けています。

⑤ クメール族の社会と経済

カンボジアは政治的には中国との関係がとても深い国だそうです。

経済開発やインフラ投資の多くは中国の資本によって支えられており、首都プノンペンでは中国語の看板も多く見られます。

また、港の町シアヌークビルでは中国人向けのカジノやホテルがたくさんあり、そこを訪れた旅行者は「中国人の街」のように感じるといいます。

最近では、カンボジアで中国人グループが詐欺拠点にするケースも急増しており、国際的な問題にもなっています。

また、カンボジアと隣国タイとの関係は複雑であり、国境にある「プレア・ビヒア寺院」をめぐって何度も緊張が起きたことがあります。

経済面では、カンボジアの一人あたりのGDP(平均年収と相関関係がある)は約2,600ドル(2024年時点)であり、タイの3分の1ほどです。

しかし、カンボジアは毎年6%ほど経済成長しており、今後急速な発展が続くと考えられています。

人口は1,700万人ほどですが、東南アジアのビジネスに興味がある方は、あえてタイ語やベトナム語ではなくクメール語を学び、稀少な価値を生み出すのもありかもしれないと思います。

まとめ

クメール族は水を上手に使う民族で、アンコール・ワットに代表される「水の文明」を築き上げました。

また、見た目の面ではベトナム南部の人々と似ているといわれており、街並みや文字の形はタイと似ているともいわれます。

つまり、カンボジアのクメール族は隣国ベトナムやタイの影響を受けながら、独自に発展していった人々なのです。