クメール語の特徴|アンコール・ワットとともに発展した言語

世界の言語

クメール語は、カンボジアの公用語として知られている言語です。

カンボジアの人口は約1,700万人ほどで、東南アジアの中ではかなり少なめですが、近年は高い経済成長が続いており、ビジネス面で注目が高まっている国の一つです。

この記事では、クメール語の文字や単語、文法、発音などの特徴と、学ぶメリットについて分かりやすく解説していきます。

① クメール語の文字 ― 独自の文字を使っている ―

クメール語は、クメール文字と呼ばれる独自の文字を使っています。

このクメール文字は古代インドの言語の影響を強く受けているため、タミル語などの南インドの文字とも似ています。

また、クメール文字からタイ文字ができたという背景があることから、タイ語の文字とも似ています。

クメール文字は子音33種類、母音22~23種類があり、アルファベットと比べると種類が多いといえます。

最初は文字を覚えるのに難しいと感じる方が多いと思いますが、慣れてくるとスムーズに読めるようになっていくと思います。

② クメール語の単語 ― インド由来の単語が多く、覚えるのが難しい―

クメール語は、サンスクリット語やパーリ語などの古代インドの言語由来の単語が多いです。

そのため、日本語と似ている韓国語や英語と似ているスペイン語などと比較すると、単語を覚えるのに苦労する方が多いと思います。

例えば、

文化 : វប្បធម៌ (vabbathoa)

社会 : សង្គម (sangkum)

などは見慣れないスペルで、最初は覚えるのが難しく感じると思います。

③ クメール語の文法 ― 活用が少なく比較的シンプル ―

クメール語の文法は、東南アジアの言語の中でも比較的簡単といえます。

例えば、英語では「食べる」と言う単語 “eat” が “ate” や “eaten”に変化することがありますが、クメール語では変化しません。

そのため、クメール語においては過去形や未来形を表したい時は単語を1つ付け加えるだけでいいのです。

例えば、

私はご飯を食べます。

ខ្ញុំញ៉ាំបាយ(khnhom nham bai)

昨日私はご飯を食べました。

ម្សិលមិញ ខ្ញុំញ៉ាំបាយ(msel miny khnhom nham bai)

このように、昨日という意味のម្សិលមិញ (msel miny) を付け加えるだけで成立します。

④ クメール語の発音 ― 声調がなく聞き取りやすい ―

クメール語の発音は、タイ語やベトナム語と違い声調がありません。

そのため、声の高さやイントネーションによって意味が変わることはありません。

また、クメール語は一つ一つの音がはっきりしており、英語や韓国語のように、単語同士の発音がつながって聞こえることは基本的にありません。

そのため、東南アジア言語の中では発音の難易度は低めといえるでしょう。

⑤ クメール語を学ぶメリット ― 希少性と将来性 ―

クメール語を学ぶメリットは、主に3つあると思います。

1つ目は、今後の経済成長が期待されていることです。

カンボジアは近年、服を作る衣料品製造や建設業を中心に約5~6%ほどの経済成長を続けています。

まだ発展途上の国である分、今後10〜20年で大きく変化する可能性があり、新興国に興味がある方には選択肢の1つに考えてもいいと思います。

2つ目は、日本人でクメール語ができる人が非常に少ないことです。

マイナー言語といわれるタイ語やベトナム語と比べても、クメール語を学ぶ日本人はほとんどいません。

そのため、クメール語ができるだけで、海外ビジネスの分野で希少な人材になりやすいと思います。

3つ目は、英語が通じにくい場面が多いことです。

カンボジアでは、プノンペンやシェムリアップでは都市部においても、英語が通じないことが多いそうです。

実際、EF EPIの英語力指数ではカンボジアは世界111位とされていてかなり低めです。

まとめ

カンボジアで使われているクメール語は、独自の文字や単語を使うため最初は難しく感じる方が多いですが、文法や発音は比較的シンプルで身に付けやすいです。

クメール語を学ぶ日本人は非常に少ないため、話すことができれば大きな希少価値を持つと言えるでしょう。

ですので、「東南アジアに興味がある」「人と違う言語を学びたい」という方には、クメール語はとても面白く、価値のある選択肢だと思います。