カレン・パドゥン族とは?首長族ともよばれるミャンマーの少数民族

世界の人々

カレン族(Karen)は、ミャンマー南東部などを中心に暮らす少数民族です。

その中でも特に有名なのが、首に金属の輪を重ねる文化を持つ「首長族」と呼ばれるパドゥン族です。

今回はそんなカレン・パドゥン族の文化・社会・歴史などについてわかりやすく紹介していきます。

① カレン・パドゥン族の雰囲気

カレン族はミャンマー最大の民族のビルマ族よりもやや日焼けした健康的な肌を持っていることが多いといわれています。

私が写真を見る感じでは、東南アジア系とチベット系の中間のような顔立ちをしている人が多いと思いました。

② カレン・パドゥン族の文化と暮らし

カレン族の文化の中で特に有名といえるのが、パドゥン族(カレン族の中に属する部族の1つ)が持っている首を長く見せる文化です。

その文化から、パドゥン族は首長族と呼ばれることも多いです。

首長族という名前は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?

パドゥン族は首が長いほど美しいという美的感覚を持っており、幼いころから首に輪を重ねていく習慣があるとされています。

私も以前は実際に首の骨が伸びていると思っていたのですが、実は輪の重みで肩が下がるため、首が長く見えているだけと知り、少し驚きました。

そして、カレン族が多く住む地域はカヤー州で、上の写真を見ていただければ分かるように、かなり自然豊かな地域といえます。

有名な観光地は、民族衣装を体験できるロイコー(Loikaw)などがあるそうです。

③ カレン・パドゥン族の言語

カレン語は、チベットや中国南西部に住む人々の言葉と同じルーツを持っています。

そのため、同じミャンマーの中でも、ビルマ族が話すビルマ語とはまったく別の言語です。

ビルマ語はインドの古い文字をもとにした言葉ですが、カレン語はチベットや中国の影響を主に受けています。

また、カレン語はミャンマーの文字で表記されることが多いですが、ビルマ語とは異なり、ローマ字表記が使われることもあるそうです。

④ カレン・パドゥン族のルーツと歴史

カレン族のルーツはチベット高原や中国南西部が南に移動したことから始まったとされています。

1948年のミャンマー独立後はミャンマー最大の民族ビルマ族を中心とした軍事政権と、カレン族をはじめとする少数民族との対立が続いています。

他の東南アジア諸国と異なり、ミャンマーで内戦が続いている背景には、イギリス植民地時代の支配の仕方があったと考えられています。

当時、イギリスがビルマ族と少数民族を分けて支配したことで、独立後に国全体をまとめる共通するアイデンティティが育たず、それが長く続く内戦の原因となったとされています。

⑤ カレン・パドゥン族の社会と経済

カレン族は長い間、ミャンマーの中央政府と対立してきた民族です。

今でもミャンマーでは緊張した状態が続いているそうです。

民族の視点からこの対立を見ると、インド文化の影響を受けたビルマ族と、チベット文化の流れをくむ少数民族(カレン族など)との対立の仕組みとして見ることもできます。

また、最近では中国系の詐欺グループがカレン族が住む場所で活発に活動しており、国際的な問題となっています。

カレン州などが詐欺拠点になっている大きな理由は、中央政府の力がほとんど届かない地域が多いからです。

そのため、地元の武装グループや軍が実際に支配しており、治安が悪くなっています。

こうした「政府の力が届かない状態」が、詐欺組織にとって動きやすい環境を生み出しているといわれています。

まとめ

カレン族は、ミャンマーとタイの国境地帯で自然とともに生きてきた民族です。

ミャンマーは「東南アジア最後のフロンティア」とも呼ばれており、情勢が安定すれば外資の流入とともに急速な経済発展が期待されています。

伝統と信仰、そして自治への思いを大切にしながら、現代社会の中でも自らの文化を守り続けています。