Hindustan Unilever(ヒンドゥスタン・ユニリーバ、略してHUL)は、1933年に設立されたインド最大級の日用品メーカーです。
イギリスのグローバル企業Unilever(ユニリーバ)のインド法人として設立され、90年以上にわたりインドの家庭に深く根付いてきました。
石けん、シャンプー、洗剤、歯磨き粉、食品、アイスクリームまで、インド人の日常生活に欠かせない商品を幅広く展開しています。
実際にインドのキッチンとバスルームでは、たくさんのHULの商品が並んでいることが普通だそうです。
この記事では、Hindustan Unileverの事業内容やこれまでの成長、今後の展望を、できるだけ分かりやすく紹介していきます。
① Hindustan Unileverの事業を分かりやすく解説
ここでは、HULが展開している主な事業を1つずつ見ていきます。
石けんやシャンプー、洗剤など

HULのメインの事業となるのが、石けんやシャンプー、洗剤などの家庭用・パーソナルケア製品です。
Lux、Lifebuoy、Doveなどの石けんやSurf Excel、Rinなどの洗剤など、インドの多くの家庭で見かけるブランドを提供しています。
インドでは、価格にとても敏感な層からお金持ちまで幅広い消費者がいるため、HULは同じカテゴリーでも「安い」「普通」「高い」といった複数の価格帯の商品を用意しているのが特徴です。
個人的には、HULはこの「貧しい人からお金持ちまで同じ会社の商品を使っている」という点が一番強くて、他社にはなかなか真似できない強みだと思っています。
紅茶や調味料など

HULは紅茶や調味料などの食品分野でもとても強いことで知られています。
実際、HULの食品部門の売上は約1529億ルピー(約1.5兆円)ほどで、会社全体の売上の約25%前後を占めています。
その中でも特に紅茶ブランドの「Brooke Bond」や「Red Label」は、インドの家庭に深く浸透しています。
また紅茶だけでなく、Kissan (ケチャップやジャム)、Knorr(スープの素)などの調味料も手がけています。
インドの独自の食文化に合わせた商品づくりが、長年の強みになっています。
アイスクリーム(Kwality Wallsなど)

HULはアイスクリームにも事業を広げていて、「Kwality Walls」というブランドを展開しています。
インドは暑い国なので、アイスクリームの需要は非常に高く、屋台からショッピングモールまで幅広い場所でHULの商品が売られています。
② Hindustan Unileverのこれまでの歩み

Hindustan Unileverは、1933年にイギリス系企業のUnileverがインドのムンバイで事業をスタートしたことから始まりました。
石けんや洗剤、食品などの生活必需品をインド中に広め、「どこの家庭にもあるブランド」として成長していきます。
1950〜70年代には農村部まで販売ネットワークを拡大し、都市だけでなく地方の暮らしも支える存在になりました。
そして、1990年代の経済自由化で外資規制が緩和されると、投資と商品開発をさらに加速していきます。
Lux、Lifebuoy、Doveなどの石けんやSurf Excel、Rinなどの洗剤などの国民的ブランドを育てながら、今ではインド最大級の消費財メーカーとしての地位を確立しています。
実際、現在の売上は年間6,000億ルピー (約1兆円)超 で、インドの家庭の約9割がHULの商品を使っていると言われるほど、インド人の生活に深く入り込んだ企業となっています。
③ Hindustan Unileverのこれからの展望

HULは、これからインドで中間層が増えていく流れにうまく乗って、今後も売上を伸ばしていくことが期待されている企業です。
HULは、LifebuoyやSurfのような大衆向け商品だけでなく、DoveやTresemmé、Ayushといった中〜高価格帯ブランドも幅広く持っています。
そのため、収入が上がった消費者がより価格の高い商品に切り替えていく動きを、そのまま売上の成長につなげていくことができるのです。
さらにAmazonやFlipkartなどのオンライン販売にも対応しており、若い都市部の消費者もしっかり取り込んでいます。
そのため、今後インドの所得の上昇とECの普及の波に乗って、さらにHULは発展していくことができると考えられます。
まとめ
Hindustan Unileverは、石けんやシャンプー、洗剤、食品、アイスクリームまで、インド人の毎日の暮らしを支える巨大日用品メーカーです。
90年以上にわたって築かれたブランド力と販売ネットワークを武器にして、都市から農村までインドの幅広い層に商品を届けてきました。
これからもインドの消費社会の成長とともに、HULはインドで一番強い日用品企業として進化を続けていくと考えられます。
