ヒンディー語は、主にインドで使われている言語です。
インドの人口は約14億人で2023年からは中国を抜いて世界最大となっています。
そのうち約5億人以上がヒンディー語を母語または準母語として使っていると言われています。
また、ヒンディー語はパキスタンの公用語であるウルドゥー語と非常に近い関係にあり、日常会話レベルではお互いにコミュニケーションが可能だとされています。
そのため、ヒンディー語を身に付けることで、中南米を中心に話されているスペイン語と同じくらい多くの人々と意思疎通ができるようになると言えるでしょう。
この記事では、ヒンディー語の文字・単語・文法・発音の特徴と、ヒンディー語を学ぶメリットについて、分かりやすく解説していきます。
① ヒンディー語の文字 ―デーヴァナーガリー文字を使う ―

ヒンディー語は、デーヴァナーガリー文字というインド独自の文字を使って表記されます。
例えば、
क ख ग
आ इ उ
といった文字が使われます。
ヒンディー語の文字は子音や母音、数字を合わせると113種類あるとされていて、アルファベットよりもかなり多いです。
そのため、ヒンディー語学習者にとっては文字の習得が難しいと感じる方が多いと思います。
実際私もヒンディー語の文字を勉強したことがあるのですが、覚える難易度がかなり高いと思いました。
② ヒンディー語の単語 ― 英語由来の語彙が多い ―

ヒンディー語の語彙は、古代インドのサンスクリット語、イランのペルシア語、英語由来などが混ざってできています。
特に現代のヒンディー語では、英語由来の単語がとても多く使われているのが特徴です。
例えば、
स्टेशन (station) /駅
ऑफिस(office) /オフィス
फ़ोन(phone)/電話
などは、ほぼ英語そのままの単語がヒンディー語でも使われています。
これは長い間インドがイギリスに植民地として支配されていたことが関係しています。
そのため、日本語話者にとっては「全く知らない単語ばかり」という感じにはなりにくく、語彙面におけるハードルは意外と低めです。
③ ヒンディー語の文法 ― SOVで語順が日本語とほぼ同じ ―

ヒンディー語の文法で、日本人にとって最も学びやすい点は、語順が日本語とほぼ同じ(SOV)であることです。
例えば、「私は本を読みます。」はヒンディー語で、
मैं किताब पढ़ता हूँ (main kitaab paṛhtā hū̃)
私/本を/読む
という語順になります。
このように、主語 → 目的語 → 動詞という流れは日本語とほぼ同じなので、日本人には直感的に理解しやすいです。
一方で、名詞や形容詞に男性・女性の区別がある点は、少し難しいと感じる方が多いと思います。
例えば、同じ「良い」という言葉でも、男性に使うか女性に使うかによってスペルが少し異なります。
अच्छा(acchā):良い(男性形)
अच्छी(acchī):良い(女性形)
それでも全体として見ると、ヒンディー語の文法はロシア語などと比べると比較的分かりやすい方だと思います。
④ ヒンディー語の発音 ― 基本はシンプルだが、音の数は多め ―

ヒンディー語には、日本語にはない「舌を強く使う子音」や「息を強く出す音(有気音)」などがあり、最初は少し聞き分けが難しく感じることがあります。
例えば、
ख kha(息を強く出す「カ」)
ड ḍa(舌を上あごに巻き付けるようにして発音)
とはいえ、アクセントは比較的シンプルで、発音も規則的なため、練習を重ねれば安定して発音できるようになります。
総合的に見ると、発音の難易度は「簡単すぎず、難しすぎず」といった印象です。
⑤ ヒンディー語を学ぶメリット ― インド社会への理解が深まる ―

ヒンディー語を学ぶ最大のメリットは、インドの文化や社会、人々への理解が一気に深まることだと思います。
インドでは英語も広く使われているため、英語だけで十分と考える方も多いですが、日常生活やSNS、映画、音楽ではヒンディー語が中心です。実際、インドにおいて英語が話せる人は約1億2,500万人とされていて、全人口の10%以下です。
そのため、本格的にインドの文化に触れたい方やインドとビジネスしたい方はヒンディー語も勉強するのは良い選択肢になると思います。
また、インドが人口が多いことや高い経済成長率を維持していること、IT分野における存在感などを考えると、ヒンディー語は将来性の高い言語の1つだと言え、今後10~20年でさらに需要が増えてくると思います。
まとめ
ヒンディー語は、デーヴァナーガリー文字を使用、日本語に近い語順 (SOV)、英語由来の語彙が多いといった特徴を持つ言語です。
独自の文字や文法上の性別など、最初は戸惑う点もありますが、基礎を押さえれば着実に理解を深めていける言語だと思います。
インドという巨大な国を深く知るための手段として、ヒンディー語はとても魅力的な選択肢だと言えるでしょう。
