ドイツ語は、ヨーロッパを中心にドイツやオーストリア、スイス などで話されている言語で、母語話者は約1億人にのぼります。
この数字はヨーロッパ内でも最多とされており、ドイツ語はヨーロッパで最も話されている言語といえます。
その一方で、アフリカでも使われるフランス語や南米でも話されるスペイン語と比べるとドイツ語はヨーロッパ以外であまり話されていないという特徴もあります。
そのため、世界で通じる言語よりも、ヨーロッパで広く使える言語を学びたい方にドイツ語は合っています。
この記事では、ドイツ語の文字・単語・文法・発音の特徴と、学ぶメリットを分かりやすく解説していきます。
① ドイツ語の文字 ― 英語と同じアルファベットを使う ―

ドイツ語は、英語と同じ ラテン文字のアルファベットを使います。
基本は英語と同じ26文字ですが、ドイツ語には次のような独自の文字もあります。
ä / ö / ü / ß
それぞれの発音は以下のようになります。
ä:「ア」と「エ」の中間の音
ö:「オ」を口をすぼめて発音した音
ü:「イ」を口をすぼめて発音した音
ß:「ss」と同じ発音
これらは最初は少し難しく感じるかもしれませんが、たくさん練習して慣れれば安定して読めるようになると思います。
実際、私もドイツ語を少し学んだことがあるのですが、リスニングやスピーキングを重ねるうちに、発音できるようになっていきました。
② ドイツ語の単語 ― 日常単語は英語と似ていて、専門単語はあまり似ていない ―

ドイツ語の日常的な語彙は、同じゲルマン系言語である英語と似ていることが多いです。
例えば、「家」 や 「友達」 といった単語は似ています。
「家」
英語:house
ドイツ語:Haus
「友達」
英語:friend
ドイツ語:Freund
その一方で、専門用語は英語はフランス語から取り入れてきたので、ドイツ語とはあまり似ていません。
例えば、「法律」や「環境」といった単語は似ていません。
「法律」
英語:law
ドイツ語:Gesetz
「環境」
英語:environment
ドイツ語:Umwelt
そのため、ドイツ語は初級レベルの単語は英語と似ていて覚えやすいですが、中級から上級レベルの単語になると独自の長めの単語がたくさん出てきて、フランス語などよりも覚えるのに苦労すると思います。
③ ドイツ語の文法 ― 基本は英語と同じSVO語順 ―

ドイツ語の基本語順は、英語と同じSVO(主語 → 動詞 → 目的語) です。
例えば「彼女は公園を歩く」という文は、
Sie geht im Park spazieren.
(彼女 → 歩く → 公園で)
となります。
ただし、ドイツ語では、「動詞をどこに置くか」 がとても重要です。
普通の文では、動詞は必ず2番目に置かれますが、「〜だから」「〜と思う」などが入る文では、動詞は最後になるというルールがあります。
例えば、
普通の文
Ich lerne Deutsch.(私は → 勉強する → ドイツ語を)
「〜と思う」が入る文
Ich denke, dass ich Deutsch lerne.(私は思う→私は→ドイツ語を→勉強している)
このように「〜だから」「〜と思う」が入る文になると、動詞が最後に来ます。
ドイツ語では、名詞に「男性・女性・中性」の区別があり、それによって冠詞 (英語でいう「the」にあたる部分) が変わります。
例えば、
男性:der Tisch
女性:die Tisch
中性:das Tisch
というよりにder・die・dasと変わります。
④ ドイツ語の発音 ― 基本的にシンプルだが、 ウムラウトがある―

ドイツ語の母音の数は8種類とされています。
a / e / i / o / u
ä / ö / ü
そして、子音の数は約20種類とされていて、英語 (約24種類) より少なめです。
b c d f g h j k l m
n p q r s t v w x z
この中でも日本人が難しいのは、ä / ö / ü のウムラウトです。次のようにウムラウトが付くと、同じ母音でも意味が変わることが多いです。
schon(すでに)
schön(きれい)
ö →「オ」と「エ」の中間の音
そのため、ウムラウトかどうかしっかりと聞き分けできるようになることが重要です。
またドイツ語は、英語のような不規則な発音が少なく、書いてある通りに読めばほぼ正しく発音できる言語です。
例えば、
Haus → ハウス
kommen → コメン
というようになります。
そのため、スペルを見たら基本的に発音を推測することができます。
そして、ドイツ語では、単語の最後の音をはっきり発音するという特徴もあります。
そのため、単語全体を聞き取りやすく、比較的リスニングはしやすい言語です。
⑤ ドイツ語を学ぶメリット ― EU最大の経済大国にアクセスできる ―

ドイツ語を学ぶ最大のメリットは、ヨーロッパで最も話者人口が多く、EU最大の経済大国であるドイツ語圏に直接アクセスできることです。
ドイツを中心とするドイツ語圏は、自動車や機械、化学、工学などの製造業で世界をリードしていて、同時に哲学やクラシック音楽といった分野でも、ヨーロッパを支えてきました。
ドイツでも英語が広く通じるので、英語でもだいたいは理解することができますが、ドイツ語が分かることで、現地向けのニュースや本音に近い議論に直接触れることができ、EU経済やヨーロッパ社会を、より内側から知ることができます。
そのためEUに興味がある方であれば、英語に加えてドイツ語を学ぶことは大きな意味を持つでしょう。
まとめ
ドイツ語は、英語と同じゲルマン系の言語グループに属するため、語彙や文法に英語との共通点が多く、英語を学んでいる日本人にとって取り組みやすいヨーロッパの言語です。
文法には独自のルールがありますが、規則がしっかり決まっているので、理解すれば安定して使えるようになります。
また、ドイツ語を通して、ヨーロッパの経済や思想、文化を内側から知ることができる点も、大きな魅力と言えるでしょう。
