Cốc Cốcとは?ベトナム版Googleを分かりやすく解説

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Cốc Cốc(コック・コック)は、Nguyễn Thanh Bìnhらによって2010年頃に創業され、ベトナム人向けにブラウザを提供している会社です。

簡単に言うと、ベトナム語の検索に特化したGoogleやSafariのようなサービスです。

Cốc Cốcのユーザー数は約3,000万人とされていて、ベトナムでとても広く使われているサービスとなっています。

今回の記事では、Cốc Cốcの成長の歴史、サービス内容、そして今後の展望について、分かりやすく解説していきます。

① Cốc Cốcの主なサービス

Cốc Cốcは、ブラウザや検索エンジン、オンライン広告、オンライン地図など、さまざまな事業を展開しています。

ここでは、その代表的なサービスをわかりやすく解説していきます。

Cốc Cốc Browser(ブラウザ)

Cốc Cốc BrowserはGoogle Chromeに似ていますが、ベトナム人向けに最適化されているのが特徴です。

例えば、ベトナム語の発音記号を自動補完する機能がついています。

(例えばCoc Cocと入力するとCốc Cốcと自動で変換されます。)

Cốc Cốc Search(検索エンジン)

Cốc Cốc Searchは、ベトナムにおいてGoogleに次ぐ第2位の検索エンジンといわれています。

ベトナムのローカルな情報に強いのが特徴です。

Cốc Cốc Ads(オンライン広告)

Cốc Cốc Adsは、Google Adsのベトナム版のような存在で、ベトナム市場に最適化されたオンライン広告サービスです。

ベトナム進出を考えている方は、Cốc Cốc Adsを使ってみるのも選択肢に入れてもいいかもしれません。

Cốc Cốc Map(オンライン地図サービス)

Cốc Cốc Mapは、ベトナム独自のローカル地図サービスで、ベトナムの銀行、飲食店、コンビニなどの検索をGoogleマップよりも精度高く行うことができます。

また、企業への地図の位置情報登録も支援しています。

② Cốc Cốcの創業から現在まで

Cốc Cốcは、2010年前後にロシアに留学していたNguyễn Thanh Bìnhらベトナム人3人によって立ち上げられた会社です。

当時すでにベトナムではGoogle Chromeなどが使われていましたが、声調記号付きのベトナム語の文字を入力するには、UniKeyやEVKeyのような外部サービスに頼る必要があるなどの問題点がありました。

また、ベトナム人はベトナム発のサービスを使いたがる傾向が強く、Chromeなどの海外サービスには不慣れな部分もありました。

そこでNguyễn Thanh Bìnhらは、「ベトナム発のブラウザ」に需要があると考えて、Cốc Cốcを創業したのです。

最初は2013年に「Cờ Rôm+(コー・ロム・プラス)」という名前でリリースしました。

発音がChrome Plusに近いのが特徴的です。

Cờ Rôm+は、Chromeと同じChromiumというオープンソースのブラウザエンジンをベースにしており、見た目や基本機能はChromeにとてもよく似ていました。

そこにベトナム人向けの追加機能として、ベトナム語入力サポートや、ベトナム語の動画や音楽ファイルの高速ダウンロード機能を追加していました。

リリース後は、「ベトナム語が打ちやすい」「動画をすぐダウンロードできる」などととても好評で、急速にユーザー数を伸ばしていきました。

そして2014年には、Cờ Rôm+からCốc Cốcに名前を変更し、ロゴも新しくしました。

これは、会社全体のブランドを「ブラウザだけでなく、検索エンジンや地図サービスなども含めたブランド」にするためだったといわれています。

実際にCốc Cốcに名前を変更した後、独自の検索エンジンの開発や運用も強化していきました。

そして2015年頃には、Cốc CốcはChromeに次ぐ、ベトナムで二番目に使われるブラウザへと成長しました。

現在ではCốc Cốcは約3,000万人以上のユーザーを抱えていて、ベトナム人の約3割が使っているそうです。

2022年には、ベトナム情報通信省(MIC)がCốc Cốcを「国民向けデジタルプラットフォーム」として正式に認定しました。

これは、単なる民間サービスではなく、ベトナムの国全体を支えるデジタル基盤として評価されたことを意味しています。

③ Cốc Cốcの現在とこれから

現在のCốc Cốcのユーザー数は、2020年が2,500万人だったのに対し、2025年には3,000万人前後と、5年間で約500万人ほど増えています。

2010年代のような急速な成長は見られませんが、着実にベトナムにおけるシェアを拡大しているといえるでしょう。

また、Cốc Cốcは未上場企業であるため、株価は存在しません。

スタートアップから中堅企業の位置づけであり、時価総額10億ドル規模のユニコーン企業レベルでもありません。

そして、Cốc Cốcの主な収益モデルは、ブラウザ内広告や検索広告、企業向けデータ分析サービスなどが中心です。

ベトナム政府はベトナム発のプラットフォームを育てていきたいと考えているため、今後はCốc Cốcがベトナム政府の「国産プラットフォーム政策」をどこまで活かせるかが重要だといえるでしょう。

まとめ

Cốc Cốcは、ロシアに留学していたNguyễn Thanh Bìnhら3人によって立ち上げられ、最初はGoogle Chromeをベトナム向けに便利にする目的から始まりました。

その後、独自の検索エンジンなども開発するようになり、ユーザー数は約3,000万人を超えるベトナム有数のITプラットフォームへと成長しました。

Cốc Cốcについて詳しく知ることは、ベトナム進出を考えている日本人にとっても、広告を出したり、ローカルな需要を知ったりする上でとても役に立つと思います。