ミャンマーの7割以上を占める民族が「ビルマ族(Bamar)」です。
ビルマというのは1989年まで使われていたミャンマーの旧名です。
当時の政権が、植民地時代に使われた英語表記「ビルマ」を改め、より自分たちの言語に近い「ミャンマー」を正式名称としました。
これは近年、ロシア語表記だったグルジアがジョージアに変更したことなどとも似ていると思います。
ご存知の方が多いとは思いますが、ビルマ族が住むミャンマーは、少数民族との文化の違いが原因で、長い間内戦が続いています。
しかし、「最後のフロンティア」という名前でも呼ばれ、もし内戦が終われば、ミャンマーは今後急速に経済的に発展すると考える人も多いです。
今回は、そんなビルマ族の文化、歴史、社会についてわかりやすく紹介していきます。
① ビルマ族の雰囲気

ビルマ族の人たちは、肌は少し日焼けした健康的な色で、穏やかな雰囲気を持っていることが多いとされています。
そして民族的には、中国のチベット族と近いルーツを持つとされています。
私がビルマ族の写真を見たところ、タイ人よりもさらに東南アジア的な顔立ちの人が多いと感じました。
② ビルマ族の文化と生活

ビルマ族の中心地ともいえるミャンマー最大の都市はヤンゴンです。
上記の写真の通り、町の中心にある金色のお寺が目立つ、美しい町となっています。
私はバンコクとも少し似た雰囲気を感じました。
2005年までヤンゴンが首都だったので、今でもヤンゴンをミャンマーの首都だと思っている方は多いかもしれません。
しかし、実は現在のミャンマーの首都はネーピードであり、ヤンゴンはもはや首都ではありません。
それは政府が防衛上のリスクを避けるため、そして軍の影響力が強いネーピードに政治の中心を移したかったことが理由とされています。
また、ビルマ族が多く住むミャンマーでは、「一時出家」と呼ばれる数日から数週間ほどお寺に入り仏教の修行をする珍しい文化があります。

ミャンマー人の多くの男性が人生に一度は参加し、心を清め、両親への感謝を表す意味も持ちます。
ちなみにこの文化はタイでも見られ、多くの男性が20歳前後で数週間から数ヵ月お寺に入り修行をするそうです。
私は日本でも仏教の文化自体は根付いていますが、こうした文化はないので、興味深いと感じました。
③ ビルマ族の言語

ビルマ族が話すのは「ビルマ語(ミャンマー語)」です。
画像を見て、独特の丸い文字が特徴的だと思った方も多いと思います。
この文字は昔、ヤシの葉に書きやすいように丸くなったと言われています。
また、ビルマ語の文字は南インドの文字とも近いそうです。

これは古代においてインドがミャンマーに仏教をはじめとする文化をもたらしたためと考えられています。
そのため、ビルマ語には古代インドの言葉「サンスクリット語」と似ている単語も多く見られます。
例えば、ビルマ語で「世界」は “loka” といいますが、これはサンスクリット語の “loka” と同じです。これは私も調べてみてとても興味深いと思いました。
④ ビルマ族のルーツと歴史

ビルマ族のルーツは、昔、中国の雲南地方に住んでいた人々が南に移動してきた民族だと考えられています。
そして、11世紀には「バガン王朝」という自分たちの国を作り上げました。
私が面白いと感じたのは、当時、王や貴族が競うようにパゴダと呼ばれる建造物を建て、その数がなんと4,000以上と言われていることです。
今でも2,000以上のパゴダが残っているそうです。
カンボジアのアンコール・ワットのある遺跡は約150ほどお寺があるといわれているので、その数がかなり多いことがわかるでしょう。
その後、イギリスに支配されましたが、1948年に独立して自分たちの国を取り戻しました。
しかし、イギリス統治時代にビルマ族と少数民族の間で同じアイデンティティが育たなかったことなどが背景で、その後は長いあいだ軍が政治を握り、緊張した状態が今でも続いています。
⑤ ビルマ族の社会と経済

今のミャンマーにおいては、ビルマ族が政治や経済の中心を担っています。
けれども、ミャンマー国内には100以上の少数民族がおり、人口全体の3割ほどを占めています。
特に有名なのは、首長族として知られるカレン・パドゥン族などです。

首長族という名前は一度は聞いたことがある方も多いでしょう。
これらの少数民族とビルマ族は文化やルーツが大きく異なります。
そのため、ビルマ族と少数民族の間で対立が続いており、現在でもミャンマーは内戦状態となっています。
まとめ

ミャンマーの最大民族であるビルマ族は、中国のチベットと近いルーツを持ち、古代には豊かな文明を築きました。
一方で、現代では少数民族との対立から内戦が続いています。
しかしミャンマーは「最後のフロンティア」、つまり東南アジアの中でもまだ大きな可能性を秘めた地域とも言われています。
近年、タイ語やベトナム語を学ぶ日本人は増えていますが、ビルマ語を学ぶ人はほとんどいません。
だからこそ、私はビルマ語を学んだり、ミャンマーの文化に触れるのはとても価値があることだと感じます。
ミャンマーの人口は韓国と同じくらいあり、もし今後情勢が安定すれば、新たなビジネスチャンスに繋がる可能性もあるでしょう。
