ベラルーシ語は、東ヨーロッパのベラルーシを中心に、約700万人ほどに話されている言語です。
ベラルーシではロシア語とベラルーシ語の2つが公用語に定められていて、その中でもロシア語が長い間、日常やビジネスで広く使われています。
実際、母語がベラルーシ語だと答える人は多い一方で、家庭内でもベラルーシ語を使っている人は全体の20〜30%程度にとどまっています。
ただ最近では、ソ連崩壊から30年以上が経っており、ベラルーシ語が話されることも徐々に増えてきています。
この記事では、ベラルーシ語について、文字・単語・文法・発音の特徴と、学ぶメリットを分かりやすく解説していきます。
① ベラルーシ語の文字 ― ロシア語の文字を使っている ―

ベラルーシ語は、ロシア語と同じキリル文字と呼ばれる文字を使って書かれます。
ベラルーシ語の文字数は全部で32文字あり、全体の見た目はロシア語にかなり近いですが、ベラルーシ語ならではの独自の文字も存在します。
代表的なのが、次の文字です。
ў
この文字は、短い 「ウ」というような発音を表します。
基本的にはベラルーシ語の文字はロシア語ととても似ていますが、このような違いも少しあります。
② ベラルーシ語の単語 ― ロシア語とかなり似ているが、違う部分もある ―

ベラルーシ語の単語は、約70~75%ほどがロシア語と似ているとされています。
例えば、「都市」を意味する単語は、ベラルーシ語とロシア語でほぼ同じ形をしています。
ベラルーシ語:город(horad)
ロシア語:город(gorod)
そのため、ロシア語を学んだことがある人はスムーズにベラルーシ語の単語を覚えていくことができます。
③ ベラルーシ語の文法 ― 自由な語順と、語尾の変化のある文法 ―

ベラルーシ語の語順は、基本的には英語と同じ SVO(主語 → 動詞 → 目的語) がよく使われます。
例えば「私は音楽を聴く」は、
Я слухаю музыку.
(私/聴く/音楽)
となります。
また、ベラルーシ語は語尾を変化させることによって、日本語でいう 「は」や 「を」 などを表すという特徴も持っています。
例えば「本」を表す名詞 кніга(kníha)は、
〜は:кніга(kniha)
〜の:кнігі(knihi)
〜を:кнігу(knihu)
というようになります。
④ ベラルーシ語の発音 ― 子音の数がとても多い ―

ベラルーシ語には母音が6種類、子音が39種類あります。
そのため、日本人にとってベラルーシ語の子音はとても数が多く難しいです。
例えば、以下のような日本語にはない子音があります。
ж(zh):英語 measure の s に近い
ш(sh):日本語より強い「シュ」
ч(ch):硬めの「チ」
これらは最初はなれないと思いますが、練習していくとスムーズに発音できるようになると思います。
⑤ ベラルーシ語を学ぶメリット ― ロシアとは少し異なる東スラヴ文化に触れられる ―

ベラルーシ語を学ぶメリットの一つは、ロシア・ウクライナ・ベラルーシで構成される東スラヴ世界をより深く理解することができるという点です。
ベラルーシ語は、ロシア語やウクライナ語と同じ系統にありながら、細かな単語や表現には違いがあり、それを知ることで東スラヴの文化が自然に広がっていきます。
そのためベラルーシ語を学ぶことで、ロシア語だけを通して見るのとは異なる視点を得ることができると思います。
まとめ
ベラルーシ語は、ロシア語やウクライナ語と近い関係にありながらも、独自の音や語彙、文法を持っている言語です。
ロシア以外の視点から東スラヴ世界に触れてみたいという方にとって、ベラルーシ語はとても良い選択肢の1つになると思います。
