アルメニア語は、主にアルメニア で使われている言語です。
アルメニアは旧ソ連の国の1つであったため、年配層を中心にロシア語が通じる場面が多いですが、若者世代ではロシア語離れが進んでおり、アルメニア語が必要になる場面もあるそうです。
私が調べてみたところ、アルメニアでロシア語を話す人の割合は約65%ほどだそうです。
そのため、アルメニアで生活したり、アルメニア人の価値観を深く理解するには、アルメニア語を知ることがとても重要だと言えるでしょう。
この記事では、アルメニア語の 文字・単語・文法・発音の特徴と、学ぶメリットについて分かりやすく解説していきます。
① アルメニア語の文字 ― 歴史のある独自の文字を使っている ―

アルメニア語の最大の特徴は、アルメニア文字と呼ばれる、独自の文字を使っていることです。
アルメニア文字は5世紀に作られたとても歴史がある文字です。
現在も日常的に使われている文字の中では、最も古い部類に入る文字の1つとされています。
ロシアのキリル文字は約9~10世紀でブルガリアで生まれたそうなので、それよりもアルメニアの文字の方が歴史があります。
文字数は38文字あり、ラテン文字やキリル文字とは形がまったく異なります
。一見すると難しそうに見えますが、基本的に「1文字=1音」なので、慣れてくると意外と読みやすいと思います。
私は、韓国語を勉強したことがあり、一からハングルを覚えたのですが、慣れてくるとスムーズに読めるようになりました。
それと同じようにアルメニアの文字も数が限られているので、慣れれば簡単に感じられると思います。
② アルメニア語の単語 ― インド・ヨーロッパ語族だが独自性が強い ―

アルメニア語は、インド・ヨーロッパ語族と呼ばれるグループに属する言語です。
そのため、英語やロシア語、フランス語などといった言語と同じグループに分類されますが、長い歴史の中で独自の発展を遂げてきたため、実際はこれらの単語とはあまり似ていません。
ですので、英語が分かる方であっても単語の推測がほとんど効かない場面が多く、語彙は一つ一つ覚えていく必要があります。
ただ、これは裏を返せば「他の言語では味わえない独自の世界に触れられる」ともいえるでしょう。
③ アルメニア語の文法 ― 英語と同じSVOの語順 ―

アルメニア語の語順は、英語と同じSVO(主語 → 動詞 → 目的語) が基本です。
例えば、
Ես կարդում եմ գիրք
Yes kardum em girk
(私は/読む/本を)
というように、日本語よりも英語に近い語順で文が作られます。
また、英語の “the / a” のような意味の単語がアルメニア語にもあります。
ただし英語との大きな違いは、名詞の前ではなく、後ろにつくという点です。
例えば、
գիրք(book)
գիրքը(the book)
というように -ը が英語の the にあたる部分で、「特定の本」を指していることを表します。
④ アルメニア語の発音 ― 日本語にない発音がいくつかある ―

アルメニア語の母音は 全部で6つあります。
その中で基本となる母音は、”a / e / i / o / u” の5つで、これらは日本語の「あいうえお」に近い発音のため、初心者でも比較的発音しやすいのが特徴です。
これに加えてアルメニア語特有の母音として 「ը(ə)」 があります。
この音は日本語や英語にはない音で、口や舌に力を入れず、軽く「ァ」と出すような曖昧な母音です。
そして、アルメニア語の子音は息の有無で音が変わったりします。
例えば、
կ:息なしの k
ք:息を強く出す k(有気音)
また、喉を使う独特な子音もあります。
խ:喉の奥から出す強めの「ハ」(ドイツ語 ch に近い)
このようにアルメニア語には日本語にはない発音がいくつかありますが、たくさん練習して慣れてくるとスムーズに使えることができるようになると思います。
⑤ アルメニア語を学ぶメリット ― 独自の言語とノマド拠点 ―

アルメニア語は、ロシア語やアラビア語、トルコ語など周辺の国々の言語と直接似ているわけではなく、独自に発展してきた言語です。
そのため、多言語を学ぶのが好きという方で、全く新しい特徴を持つ言語を学んでみたいという方には、アルメニア語は良い選択肢の1つになると思います。
また、アルメニア語は外国人学習者が少ないため、話せるだけで強い印象を持ってもらいやすく、アルメニア人との会話のきっかけにもなりやすいと思います。
アルメニアにはビザ無しで6ヶ月滞在することが可能なので、物価が比較的安いヨーロッパの国にノマドなどで数ヶ月滞在したい方などにとってアルメニア語を学ぶのはとても合っていると思います。
まとめ
アルメニア語は、歴史のある独自の文字を持ち、トルコやイラン、ロシアの近くで使われていながら、強い独自性を保ってきた言語です。
全く新しい文字を学んでみたい方や、ヨーロッパに興味ある方にとって、アルメニア語はとても良い選択肢になると思います。
