State Bank of India(ステート・バンク・オブ・インディア、通称SBI)は、インドを代表する国営銀行です。
約5億人以上の顧客にサービスを提供しており、インド国内最大の銀行として知られています。
SBIは個人向けの預金やローンから、企業向けの融資や政府関連の金融業務まで幅広く手がけており、HDFC BankやICICI Bankなどの民間銀行とは立ち位置が異なる「国の銀行」といえる存在です。
今回の記事では、State Bank of Indiaのサービス内容・歴史・今後の展望を、分かりやすく解説していきます。
① State Bank of Indiaのサービスを分かりやすく解説

まずは、SBIが展開している代表的な金融サービスを見ていきます。
個人向け銀行サービス(リテールバンキング)
SBIのメインの事業といえるのが、一般市民向けの銀行サービスです。
主に以下のようなサービスを提供しています。
普通預金・定期預金
デビットカード・クレジットカード
住宅ローン・教育ローン・自動車ローン・個人ローン
年金受取口座・政府給付金口座
SBIは、都市部だけでなく地方・農村部にもとても強いのが特徴で、農村・準都市エリアだけでも6,000以上の支店ネットワークを構築しているといわれています。
法人・政府向け金融サービス
SBIは民間銀行と比べて、企業向け・政府向けサービスの比重が大きいのも特徴です。
実際、インド国内の企業の融資の約20%はSBIからだそうです。
具体的なサービスの内容は、
中小企業・大企業向け融資
インフラやエネルギーなど国家プロジェクトの資金供給
政府関連機関の口座・資金管理
などを手がけています。
特に、インド政府の政策や国家プロジェクトを金融面から支える役割を持っていて、これは国営銀行であるSBIならではの強みだと思います。
デジタルバンキング
近年のSBIで重要なテーマとなっているのが、銀行のデジタル化を進めることです。
SBIはスマホアプリ「YONO(You Only Need One)」を中心に、口座管理、送金、請求書支払い、ローン申請などをすべてオンラインで行うことができる体制を整えています。
現在では約9,600万人がYONOのアプリを使っているとされていて、これからますます普及していくと思われます。
② State Bank of Indiaの創業から現在まで

State Bank of Indiaの歴史は非常に長く、その起源は1806年に設立された「Bank of Calcutta」にまでさかのぼります。
その後1921年には、「Bank of Bombay」 や 「Bank of Madras」 と統合し、「Imperial Bank of India」 へと名称を変更しました。
当時は大企業や政府向けの銀行で、民間人向けのサービスは行っていませんでした。
そして1955年には、インド政府がImperial Bankを国有化し、State Bank of Indiaが誕生します。
インド政府と中央銀行が関与し、農村や地方などに住んでいる人々にも銀行サービスを広げることを目的としました。
1990年代以降の経済自由化後は、HDFC BankやICICI Bank などの民間銀行が急成長する一方で、SBIは官僚的で古いイメージという弱点も抱えるようになります。
しかし、ATM網の拡大やオンラインバンキング導入、IT投資の本格化など、民間銀行に対抗するための改革も進めていきました。
そして現在では、インド国内最大の銀行として、約5億人以上の顧客と約23,000店舗ほどの支店を抱えていて、圧倒的な存在感を持っています。
③ State Bank of Indiaのこれからの展望

SBIは現在「Digital-First Bank(デジタル主導の銀行)」への転換を本格的に進めています。
2025年末にはスマホアプリ「YONO 2.0」をリリースして顧客体験を大きく進化させました。
今後数年で、モバイルバンキングの利用者を現在の約9,400万人から、2年以内に2億人ほどまで増やすことを目指しているそうです。
また、現在インドの成人の約11%が銀行口座を持っていない状況なので、農村や地方を中心に銀行口座の普及をさらに進めていく方針です。
それに加えて、AIやデータ分析技術(アナリティクス)を使って、顧客の行動データをもとにした個別カスタマイズサービスの提供にも力を入れています。
まとめ
State Bank of Indiaは、インド最大の国営銀行であり、約5億人の顧客と23,000店舗ほどの支店を抱えています。
HDFC BankやICICI Bankのような比較的新しくて先進的な民間銀行とは異なり、SBIは長い歴史があり、特に企業向け・政府向け分野に強みを持つ国営銀行といえます。
インドの経済と社会を足元から支えるState Bank of Indiaは、これからもインドの金融インフラの中心として、欠かせない存在であり続けるでしょう。
